- 歯は育てましょう
- 私たち歯科医が治療を施すことができるのは生後5ヵ月頃から。
乳歯の頭が口の中に顔を出すのがこの頃です。つまり、それまではお母さんを除いて誰ひとり、
丈夫な歯を作ってあげられる人はいないのです。生まれつき歯の丈夫な子がいる。
一方で同じ数ほどのそうでない子がいるのは、とても残念です。
治療するまえに、丈夫な歯を育てる。この当たり前を、私たちは仕事と考えています。
歯科医であるまえに、ひとりの親として一緒になって話しかけ、育てていきます。
こわくない治療室へ
-
保温器
子どもたちに痛みや違和感を感じさせないように、麻酔の道具全体を体温近くまで温めています。
-
左前診療カート上
基本セット先端を短く加工した小型の器具を使用しています。トレーは道具をおく音が小さくなるように工夫されています。
-
布製のスツール
(いす)保護者の方が治療の様子を見守りやすい場所に配置しています。
-
診療台高さ
小さなお子さまでも腰かけることができるように、低い位置まで下がる設計にしています。
-
フロア
床と天井が色分けされており、立ち入れないゾーンを自然に認識できるように配慮しています。
-
手鏡
子どもたちは、自分の口の中を見るのがとってもおもしろいものなのです。デコレーションした手鏡も人気があります。
-
診療台あしもと
子どもたちがおもわずのぼりたくなるように、診療台のあしもとはひろく開放されています。
-
左前診療カート
下部子どもたちが触れることがないように、診療機械のコードなどの外側をガードしています。
しばらない治療
1998年に老人介護施設の看護師の方々から、縛る医療に反対した「福岡宣言」が出され、それに私たちは共感しました。当時の子どもの歯科治療では、泣き騒ぐ子や暴れる子を「早く安全に治療をする」という理由で、ネットで子どもの動きを抑え込む「抑制治療法」が日常的に行われていました。保護者の了解を得ずに抑制治療ができた時代でしたが、子どもたちに対して、いわゆる問答無用!の抑制治療に疑問を抱き、それから3年後には、私たちの診療室では抑制具を完全に廃止することができました。そこに至るまでは、泣き騒ぐ子や暴れる子を「安全に治療をする」ために新しい歯科医療技術を考案し、新しい医療器材を用いてきました。このように介護医療の縛る医療・「福岡宣言」から発せられた警告により「子どもの人権」を優先した結果、なし得た子どもの歯科医療だと私たちは考えています。
定期健診について
- 子どもの歯の乳歯は永久歯に比べ柔らかく、自覚症状が少ないため
健診を定期的に受けることで初期のむし歯や口の問題などを早期発見することができます。
“むし歯になってから、治療する”のと“むし歯を予防するために治療する”では
後者の方が断然子どもの負担も軽減します。
こどもの歯科では楽しく通える歯医者さんを目指します。
定期健診の3つのポイント
むし歯予防
4ヵ月毎にフッ素を塗り、上手に歯磨きができるようお子さまとお母さまに色々なアドバイスをします。
早期発見
むし歯やかみ合わせ等の変化を早期治療することで、負担を軽減します。
口腔内管理
健診日は葉書でお知らせします。歯だけではなく唇や舌の発育を見守ります。
- 定期健診は、子どもの健康な口の状態を維持するために
4ヵ月毎の受診をお勧めしています。受診予定日をハガキでお知らせいたします。
授乳している時期
前歯が生えてきた時期前歯の乳歯が生えそろい、奥歯も上下4本生えて、
硬いものも噛めるようになる時期4ヵ月ごとに健診
-
上下の前歯12本・奥歯8本の
計20本の乳歯が生えそろう時期 4ヵ月ごとに健診
下の乳歯が生え変わる時期
奥歯の永久歯が生え始める時期4ヵ月ごとに健診
永久歯に生えそろう時期